和ちゃん祭り

前回、キスケさんに今後の身の振り方を相談した和ちゃん。
ところがキスケさんがその内容を大将に話してしまい、和ちゃんの独立心を尊重してくれるように頼んだことから、大将の和ちゃんに対する態度が徐々に変化してゆきます。
大将は、和ちゃんが自分に気兼ねすることなく他所に就職出来るようにと考えて、「工場は俺一人で大丈夫」などと言ったりしますが、大将の真意が読めない和ちゃんの胸中は複雑です…。
そんな思いを抱えた帰り道、和ちゃんは学校帰りの冬ちゃんとまた出会うのです。
二人並んで商店街を歩きながら、和ちゃんは大将に「工場は俺一人でやっていけるから」と言われたことを冬ちゃんに話します。
そのあとの二人の会話。

「それ…、お父ちゃんの本音違う?……本音やったらあかんの?」
「…なんか、さみしなるやん。ほんまオレって勝手やな」
「和ちゃんかて本音言うたらええやんかお父ちゃんに。来年の春には…工場辞めんねやろ?」
「うん…。今のままやったら、続けられへん。大将のため思たら残りたいねんけど、オレも…、自分が大事なだけなんや。人のため思ってやってるいう気持ちがどっかにあるうちは、あかんような気ぃすんねん」
「けど…、うちの工場にいてんの、楽しいのやろ?」
「ん…。大将に優しされたらオレたまらんねん。つい甘えたなんねん」
「甘えたらええやんか。お父ちゃんそれ嬉しいねんから」
「…人喜ばすために生きたらあかんやん。……それはあかんやん。その人が喜ばれへんようになったら、その人のこと恨んでしまう。……オレは、他人やからな」

前回のキスケさんとの会話で垣間見えた、和ちゃんが抱える“心の闇”が徐々に露になってゆきます。もぅ…、和ちゃんってば、きっと真面目すぎるのよね。そんな風に考えてたら、苦しくなって当然ですよ…(涙)。
そういえば、この頃から冬ちゃんと話すときの和ちゃんの一人称が「僕」から「オレ」に変わりましたよねー。←細かい。
そして、いつもは天然天真爛漫でどっからどう見ても妹キャラ丸出しの冬ちゃんが、ちょっと姉御肌を発揮して和ちゃんの気持ちを上手に引き出してて、どんどん何でも話せる良い関係になってきてる二人から今後も目が離せません!